畳床(土台)の種類 踏み心地と快適性の決め手! 畳の土台「畳床(たたみどこ)」を知ろう 畳の心地よさは、肌に触れる表面の「畳表(ゴザ)」だけで決まるわけではありません。 畳の品質を左右する、もう一つの重要な要素が、芯材となる土台部分「畳床(たたみどこ)」です。 畳床は、畳のクッション性、断熱性、耐久性、調湿性などを担う、まさに“畳の心臓部”。 ここでは、畳の基本構造と、現在主流の畳床、そして伝統的な畳床の違いについて詳しくご説明します。 まずは基本から!畳の構造 一枚の畳は、主に以下の3つのパーツから構成されています。 畳表(たたみおもて) 表面のゴザ部分。い草などで織られており、畳のデザインや肌触りを決めます。 畳床(たたみどこ) 畳の芯となる土台部分。この畳床の種類によって、踏み心地や機能性が大きく変わります。 畳縁(たたみべり) 畳の長い辺に縫い付けられる布。畳表を保護し、補強する役割があります。 【標準仕様】現代の住まいに最適 「建材床(スタイロフォーム床)」 現在、多くの住宅で採用されているのが、木材繊維を圧縮した板(インシュレーションボード)で、断熱材のポリスチレンフォーム(スタイロフォームなど)を挟んだ、サンドイッチ構造の畳床です。 弊社では、この建材床を標準仕様としており、多くのお客様に快適にご利用いただいております。 建材床のメリット◎ 高い断熱性 ⋯ 断熱材として優れたスタイロフォームを使用しているため、床下からの冷気や熱気をシャットアウトし、お部屋の冷暖房効率を高めてくれます。 軽量で建物に優しい ⋯ わら床に比べて非常に軽いため、マンションの高層階や戸建ての2階など、どんな場所にも設置しやすく、建物への負担も少なくて済みます。 ダニ・カビが発生しにくい ⋯ 藁などの天然素材と違い、ダニの餌やカビの温床になりにくく、衛生的です。アレルギーが気になる方や、小さなお子様がいるご家庭でも安心してお使いいただけます。 品質が均一で安定 ⋯ 工業製品であるため、品質にばらつきがなく、リーズナブルな価格で安定してご提供できます。 建材床のデメリット△ わら床に比べると、少し硬めの踏み心地になります。 湿気を吸ったり吐いたりする「調湿性」は、わら床には及びません。 【ご要望に応じて製作】 伝統的な「わら床」 昔ながらの製法で、乾燥させた稲わらを何層にも重ね、約40cmの厚さから5cm程度になるまで強く圧縮して作られるのが「わら床」です。 弊社では、伝統的な畳の感触を大切にしたいというお客様のために、こちらのわら床の製作も承っております。 ただし、その特性と現代の住宅環境を考えると、いくつかご留意いただきたい点がございます。 わら床のメリット◎ 格別な踏み心地 ⋯ わら特有の弾力性があり、足腰に優しい柔らかな踏み心地は、わら床ならではの最大の魅力です。 優れた調湿性 ⋯ わら床は「呼吸する」と言われるほど湿気を吸ったり吐いたりする能力が高く、お部屋の湿度を快適に保ってくれます。 高い耐久性 ⋯ しっかりと作られた高品質なわら床は、適切なお手入れをすれば数十年持つと言われるほど耐久性に優れています。 わら床を選ぶ際の注意点 ダニ・カビの発生リスク ⋯ わらはダニの餌や隠れ家になりやすく、湿気を含むとカビが発生しやすくなります。特に、近年の高気密・高断熱住宅では湿気がこもりやすいため、こまめな換気や掃除が不可欠です。 重量がある ⋯ 建材床の2~3倍の重さがあるため、建物の構造によっては2階以上への設置に注意が必要な場合があります。 価格が高価になる ⋯ 材料の確保が難しくなり、製作にも手間がかかるため、建材床に比べて価格は高くなります。 どちらの畳床を選ぶべきか 建材床(スタイロフォーム床)はこんな方におすすめ マンションや高気密な住宅にお住まいの方 ダニやアレルギーが気になる、小さなお子様がいるご家庭 断熱性やコストパフォーマンスを重視したい方 わら床はこんな方におすすめ 古民家や伝統的な日本家屋の雰囲気を大切にしたい方 わら床ならではの本格的な踏み心地や質感を求められる方 こまめな換気など、畳のお手入れをしっかり行える方 弊社では、お客様のライフスタイルやお住まいの環境を第一に考え、最適な畳をご提案させていただきます。 畳床についてご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。 畳の豆知識 畳の豆知識一覧 畳表(ゴザ)の種類 畳縁(たたみべり)の選び方